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座り心地よりも抱き心地

執筆者の写真: pepopepo



最近世界に1つしか無い桜を見てきました。

葉が出てから花が咲くそうです。

以前見た映画を思い出しました。



春先にただぼんやりと道を歩いている私達の、そのすぐ横で、ひっそりと様々なことが起き、日常はカラカラと回っているのかもしれません。


毎年毎年、飽きもせず首を曲げ、頭上の桜が咲いたことを嬉びたいと思いました。


自分に縁もゆかりもない誰かが、自分の知らない場所で、知らない夢を抱えて生きているのが当たり前です。

私の当たり前は誰かの生涯の夢であるかもしれません。


人の夢の中で、自分の夢を見ながらチビチビと生きているのかもしれません。


誰だって、いつか春を迎えられなくなる日がくるのでしょう。桜が散るのを寂しいと思うように、誰かが去るのは悲しいです。


春はまた来ますが、きっと同じ春は2度と来ないのでしょう。

残された私達が、去っていった人に2度と会えないように。


いつか誰かが去る時は、いつも何かが手遅れです。

満足のいく時などきっと無いのでしょう。

恐ろしいですね。

けれど、それを知っています。


自分の身近にあるものを、当たり前だと思いながら、当たり前に愛したいのですが、

当たり前に幸福を運んでくれる何かや、誰かに、私はあぐらをかかないようにせねばと思いました。



もっとなにか出来たのではないか、そんなことは思いたくはないのです。


デデン

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